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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻6号

1996年06月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

自己閉鎖創白内障術後早期のコントラスト視力と不正乱視

著者: 根岸一乃1 ビッセン‐宮島弘子2 富所敦男3 大鹿哲郎4 松崎忠幸1 林康司1

所属機関: 1国立埼玉病院眼科 2東京歯科大学市川総合病院眼科 3大宮赤十字病院眼科 4東京大学分院眼科

ページ範囲:P.1133 - P.1136

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 自己閉鎖創小切開白内障手術を行った22眼につき,手術前後のコントラスト視力と不正乱視の相関を検索した。矯正視力と高コントラスト視力は術後3日で術後3か月の平均値に達していた。中〜低コントラスト視力が術後3か月の平均値に達したのは術後2週間であった。角膜の不正乱視は術後3日と5日の時点で術前よりも有意に増加しており,術後2週間では術前と有意差がなくなった。正乱視度数,SRI (surface regularity index),SAI (surface asymmetry index)については,術前後で有意差はなかった。以上の所見は,自己閉鎖創小切開白内障手術後の中〜低コントラスト視力の回復には不正乱視が関与している可能性を示唆している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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