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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻6号

1996年06月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

視力良好な増殖糖尿病網膜症に対する早期硝子体手術

著者: 三木大二郎1 平形明人1 井上真1 樋田哲夫1

所属機関: 1杏林大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1137 - P.1139

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 視力が0.1以上と比較的良好な増殖糖尿病網膜症に対し行った早期硝子体手術29例32眼の視力予後,術中および術後合併症について検討した。硝子体手術適応理由は光凝固抵抗性の血管新生2眼,黄斑偏位10眼,牽引性切迫黄斑剥離11眼,反復する硝子体出血7眼,黄斑浮腫2眼であった。また他眼が術眼より視力不良なものは12眼(38%)であった。全例で術後視力0.1以上を維持し,0.5以上を維持できたものは69%であった。術中合併症の主なものは医原性裂孔であったが,全例で光凝固とガスタンポナーデで対処できた。術後硝子体再出血をきたしたものは5眼あった。今後は良好な視機能を維持する目的として早期硝子体手術を考慮してよいと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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