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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻6号

1996年06月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

老人性円板状黄斑変性症対側眼の長期経過観察結果

著者: 石原菜奈恵1 江川知子1 湯沢美都子1 玉腰暁子2

所属機関: 1日本大学医学部眼科学教室 2名古屋大学医学部予防医学教室

ページ範囲:P.1153 - P.1155

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 片眼性老人性円板状黄斑変性症257眼の対側眼を経過観察し,脈絡膜新生血管年間発生率を予測し,その前段階病変を検討した。
 対側眼の脈絡膜新生血管は257眼中35眼に発生し,1年で0%,3年で6.6%,5年で12.6%が両眼性になると予測された。
 前段階病変には,網膜色素上皮剥離が多くみられた。2乳頭径未満の小型および中型の色素上皮剥離からも新生血管の発生をみた。また,螢光眼底造影ではirregular fillingが多くみられたものの,classical patternを示すものからも新生血管が発生した。
 以上より,老人性円板状黄斑変性症の対側眼に色素上皮剥離をみた時には,注意深い経過観察が必要であると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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