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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻6号

1996年06月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

特発性黄斑円孔の術前・術後の固視点

著者: 西山洋子1 森圭介1 魵澤伸介1 米谷新1

所属機関: 1埼玉医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1167 - P.1170

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 特発性黄斑円孔30眼の硝子体手術前後における固視点の分布,および手術前後での固視点の変化を検索した。術前に検査した14眼は全例で,術後では23眼中21眼で固視点は中心窩もしくは上方1/2の円孔縁に分布していた。術前後で検査できた6眼では,術前後で固視点の移動はなかった。また,術後の中心窩固視の有無,および円孔底の消失の有無と術後視力との関係を統計学的に検討したところ,中心窩固視例,円孔底消失例では有意に良好な術後視力が得られた。以上のことから,黄斑円孔の固視点は黄斑の上方1/2に分布する傾向にあること,また,術後円孔底が消失すると中心窩固視が可能となり,その場合の視力は良好であることが明らかとなった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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