文献詳細
特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(4)
学会原著
右同名半盲を生じた後期妊娠中毒症の1例
吉田 聡美1 吉田 宗徳2 柏井 聡2 福山 秀直3 堀内 正宏1 堀江 克行4 岡垣 真理4
1三菱京都病院眼科 2京都大学医学部眼科学教室 3京都大学医学部脳病態生理学教室 4三菱京都病院産婦人科
pp.1183-1186
文献概要
重度妊娠中毒症と右同名半盲が,35歳の妊娠32週の初産婦に発症した。妊娠34週に帝王切開で胎児を娩出し妊娠中毒症が治癒した後にも,閃輝性暗点を伴う片頭痛発作を繰り返し,右同名半盲が残った。再三にわたるCTとMRI検査では明らかな梗塞および出血巣などの異常はなかった。N-isopropyl—p—(123I) iodoamphetamine (IMP)静注によるシングルフォトン断層法(SPECT)で左後頭葉領域の脳血流量の低下が発見された。
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