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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻6号

1996年06月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

網膜色素変性を伴ったFisher症候群の1例

著者: 西崎雅也1 中村誠1 関谷善文1

所属機関: 1神戸大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1191 - P.1193

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 59歳女性に,急性発症と思われる外眼筋麻痺,腱反射消失,細胞増加のない髄液の蛋白増加が認められた。3か月後には自然寛解し,Fisher症候群と診断された。網膜色素変性があり,血清に乳酸とピルビン酸の増加があるために,Kearns-Sayre症候群が当初疑われた。経過中に矯正視力の低下と調節過剰によると思われる近視化があった。Fisher症候群では輻輳が障害され,網膜色素変性で視野狭窄があるために,注視が困難となり,調節過剰が生じたと解釈された。Fisher症候群で感覚障害があることを示す1例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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