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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻6号

1996年06月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

ベタキソロール点眼による網膜中心動脈および短後毛様動脈の血流速度の変化

著者: 伊藤良和1 江見和雄1 西篤美2 宇治幸隆2

所属機関: 1三重県立総合医療センター眼科 2三重大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1195 - P.1198

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 原発開放隅角緑内障,正常眼圧緑内障および高眼圧症の患者35例を対象に,0.5%ベタキソロール点眼前と点眼2時間後の眼圧,全身血圧,脈拍数,網膜中心動脈(CRA)および短後毛様動脈(PCA)の血流速度と末梢血管抵抗(Pl)を超音波カラードプラー診断装置を用いて測定した。点眼前後において,全身血圧,脈拍数に変化はなかった。点眼後,眼圧は有意に低下した(p<0.01)。CRA, PCA両血管とも,最高流速,最低流速および平均流速は,有意に上昇した(p<0.05)。CRA, PCA両血管とも,PIは有意な変化ではないが,低下する傾向がみられた。ベタキソロール点眼によって,CRA, PCA両血管とも,循環血液量が増加すると考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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