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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻6号

1996年06月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

網膜色素変性患者のQOL評価の解析

著者: 早川むつ子1 白石安男2 稲葉裕3 簑輪眞澄4 金井淳1

所属機関: 1順天堂大学医学部眼科学教室 2東京理科大学保健体育科学センター 3順天堂大学衛生学教室 4国立公衆衛生院疫学部

ページ範囲:P.1225 - P.1229

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 網膜色素変性患者の状態を総合的に把握するための評価票を作成し,調査を行い,QOL (生活・生命・人生の質)の向上の方法について検討した。高度障害者では日常生活や社会的活動に支障を生じ,社会とのつながりを失う傾向にあり,多くのものが憂うつなどの心理状況を有していた。満足度に寄与する項目は,人間関係,趣味の楽しみ,家族の理解,心の支え・生きがい,収入,診断受容,一人歩行などであった。主観的QOLの向上に,周囲の人の理解や,患者自身が趣味の楽しみや心の支え・生きがいを持つこと,家族の理解や患者自身の受容を促進できる医師のサポート,自立性を支えるリハビリテーションケアや環境整備,社会の障害者観の改善などが重要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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