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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻6号

1996年06月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

朝顔症候群にみられた網膜剥離と眼底の不随意運動

著者: 片桐哲郎1 天野尚1 斉藤民也1 米谷新1

所属機関: 1埼玉医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1273 - P.1276

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 14歳女子が右眼の視力低下を主訴として受診した。眼底に朝顔症候群と,下方に薄い非裂孔原性網膜剥離があった。パーフルオロカーボンを併用する硝子体手術により,網膜は復位した。全経過を通じて,乳頭を含む眼底の漏斗状陥凹部が前後方向に移動する現象が観察された。この運動は不随意であり,呼吸と脈拍とは関係がなく,光刺激と頸静脈の圧迫により誘発できなかった。この現象には,眼球後退筋または異所性の強膜内平滑筋の不随意収縮が関与していると推定された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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