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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻6号

1996年06月発行

文献概要

臨床報告

男性に発症した特発性脳偽腫瘍の1例

著者: 中馬秀樹1 斉藤真美1 直井信久1 澤田惇1 高梨泰至2 尾崎峯生13 有川章治4

所属機関: 1宮崎医科大学眼科 2京都大学眼科 3尾崎眼科 4宮崎医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.1292 - P.1296

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 特発性脳偽腫瘍は本邦では比較的稀な疾患であり,また肥満の中年女性に多いとされている。筆者らは軽度肥満の男性に発症した症例を経験した。症例は51歳男性で,左眼の霧視を主訴に受診。視力は右1.2,左0.8。両眼視神経は慢性うっ血乳頭の所見を示し,視野にはマリオット盲点の拡大がみられた。CT, MRIにて異常所見はなく,脳脊髄液圧は初圧430mmH2Oと充進していたが性状に異常はなかった。また眼球運動,全身的な神経学的異常をみなかった。これらの臨床的特徴により特発性脳偽腫瘍と診断し,炭酸脱水酵素阻害剤内服,シャント術を施行,現在経過観察中である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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