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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻7号

1996年07月発行

文献概要

臨床報告 カラー臨床報告

ベーチェット病による結膜潰瘍の1例

著者: 村岡規子1 松尾俊彦1 永山幹夫1 松尾信彦1

所属機関: 1岡山大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1359 - P.1361

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 内科で1週間前にベーチェット病と診断された40歳の女性が,両眼異物感を主訴として受診した。両眼の球結膜に充血を伴う潰瘍がみられた。前眼部と眼底には炎症所見はなかった。生検で,潰瘍底に好中球とリンパ球などの炎症細胞の浸潤と血管炎があった。抗生物質の点眼は無効であり,副腎皮質ステロイド薬の点眼の併用後に結膜潰瘍が改善した。結膜潰瘍と口腔内アフタが同時期に出現したことと,ステロイド薬の点眼で改善したことから,ベーチェット病による結膜潰瘍と診断した。本邦での報告はないが,結膜潰瘍の原因としてベーチェット病の可能性が考慮されるべきである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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