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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻7号

1996年07月発行

臨床報告

傍乳頭網膜血管腫の1例

著者: 川村洋行1 森山友理1 岩渕薫子1 渡邉郁緒1 柳田和夫2

所属機関: 1浜松医科大学眼科学教室 2静岡済生会病院眼科

ページ範囲:P.1378 - P.1382

文献概要

 左眼乳頭耳側縁に網膜血管腫を生じた57歳女性の1例を経験した。中心暗点を主訴に受診し,3年間に血管腫は2/3乳頭径から1.5乳頭径に増大し,乳頭耳側縁に半月状となった。眼底後極部に滲出性網膜剥離と硬性白斑沈着が増加し,矯正視力は0.8から0.3に低下した。血管腫に対し光凝固を行ったが,凝固中に著しい黄白色の網膜下滲出液を生じ,眼底後極部の網膜剥離,硬性白斑沈着が増加した。約1か月間隔で光凝固をさらに4回繰り返したところ,初診から15か月後に血管腫は乳頭耳側縁に三日月状に残存するのみとなり,滲出性網膜剥離,硬性白斑は消失した。しかし乳頭黄斑線維束は萎縮し視力は0.02になった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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