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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻7号

1996年07月発行

文献概要

臨床報告

下斜筋過動症に対する下斜筋切除後転術

著者: 庄司倫子12 青木繁12 藤山由紀子12 石川哲13

所属機関: 1北里大学病院眼科 2北里大学医療衛生学部視覚機能療法学教室 3北里大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1405 - P.1409

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 下斜筋過動症患者44例を対象に,下斜筋切除後転術を施行した。片眼のみ手術を行った群(26例),両眼等量の手術を行った群(10例),両眼不等量の手術を行った群(8例)に分け,効果の検討を行った。手術眼の効果は,全群において有効であった。片眼のみの手術例では,非手術眼に下斜筋過動の出現や増大が手術後54%にみられ,手術眼の下斜筋過動の改善が良好なものほど対側眼の下斜筋過動の出現や増大が高率であった。両眼等量手術群では,左右眼でほぼ同等に下斜筋過動が改善し,両眼不等量手術群では,手術量が少ない眼においても良好な手術効果が得られた。以上から,わずかでも両眼に下斜筋過動が存在する場合には両眼同時手術を選択すべきと考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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