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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻7号

1996年07月発行

文献概要

臨床報告

視神経乳頭上新生血管が自然に遊離したサルコイドーシスの1例

著者: 宮部靖子1 竹田宗泰2

所属機関: 1勤医協札幌病院眼科 2市立札幌病院眼科

ページ範囲:P.1417 - P.1420

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 サルコイドーシスと診断された22歳女性の右眼視神経乳頭部に著明な新生血管を認めた。網膜血管の閉塞はほとんどみられず,螢光造影では網膜血管全域から螢光漏出を,また乳頭部新生血管からは旺盛な色素漏出を示した。しかし硝子体剥離がすすむにつれ,視神経乳頭部に癒着していた新生血管膜は硝子体牽引により自然に網膜面から遊離しはじめ,初診時から約1か月後には完全に新生血管膜は乳頭部から離断した。これは網膜剥離を起こすことなく,乳頭面で強い硝子体牽引が発生したためと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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