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糖尿病網膜症
著者: 清水弘一1
所属機関: 1群馬大学眼科
ページ範囲:P.1453 - P.1453
文献購入ページに移動 当時47歳男子の右眼の螢光眼底造影所見。18年前から糖尿病があり,内科で加療中である。左眼に硝子体出血が生じて眼科を受診した。視力は右1.2,左0.5であった。この螢光所見は初診時のものである。乳頭とその近くに新生血管が多発し,さらに,眼底の中間周辺部に広範な血管閉塞領域ができている。ただちに汎網膜光凝固を施行したが,のち,両眼とも硝子体出血が強くなり,左右眼それぞれに硝子体手術と白内障手術とを行った。初診から8年後の現在,左右眼とも1.0の視力を維持している。「運」の要素もあろうが,適切な治療を行えば,増殖網膜症であっても視機能の予後が必ずしも悪くないことを示す典型例である。
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