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文献概要
連載 眼科手術のテクニック・92
安全確実なシリコンチューブ留置術
著者: 中村泰久1
所属機関: 1聖隷浜松病院眼形成眼窩外科
ページ範囲:P.1458 - P.1460
文献購入ページに移動涙道内シリコンチューブ留置術の考え方
先天性の涙道閉塞症は,自然緩解することもあり,またブジーが功を奏することもある。また,後天性の涙小管系の閉塞症も稀にブジーで緩解することがある。しかしながら,不幸にして症状が継続する場合には,手術的に細いシリコンチューブを留置する術式の適応となる。
近年,涙道内チューブ留置術として,硬性のゾンデを装着したチューブを,非直視下に挿入する術式が広く用いられている。しかしながら,この手術を受けたあとに,症状が継続するために来院した症例を数例経験している。これらの症例を調べると,鼻涙管粘膜と骨の間にチューブが挿入されているか,あるいはチューブが涙嚢壁を穿通しているような,不幸な状態を呈している。涙道の粘膜は通常でも脆弱であるが,炎症などによりこの傾向は強まるためにこのような事態が発生するものと考えられる。
先天性の涙道閉塞症は,自然緩解することもあり,またブジーが功を奏することもある。また,後天性の涙小管系の閉塞症も稀にブジーで緩解することがある。しかしながら,不幸にして症状が継続する場合には,手術的に細いシリコンチューブを留置する術式の適応となる。
近年,涙道内チューブ留置術として,硬性のゾンデを装着したチューブを,非直視下に挿入する術式が広く用いられている。しかしながら,この手術を受けたあとに,症状が継続するために来院した症例を数例経験している。これらの症例を調べると,鼻涙管粘膜と骨の間にチューブが挿入されているか,あるいはチューブが涙嚢壁を穿通しているような,不幸な状態を呈している。涙道の粘膜は通常でも脆弱であるが,炎症などによりこの傾向は強まるためにこのような事態が発生するものと考えられる。
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