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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻8号

1996年08月発行

臨床報告

正常眼圧緑内障における視野障害進行例に対する線維柱帯切除術の効果

著者: 小関信之1 新家真2 白土城照3 山上淳吉4

所属機関: 1東京都老人医療センター眼科 2東京大学医学部附属病院分院眼科 3東京大学医学部附属病院眼科 4JR東京総合病院眼科

ページ範囲:P.1471 - P.1475

文献概要

 経時的に,中心30度内視野障害程度の指標であるmean deviation (Humphrey30-2 statpac,以下MD)が有意に低下した正常眼圧緑内障(NTG)21例21眼(術前眼圧16.0±2.1mmHg,術直前MD—11.8±8.7dB)に対して線維芽細胞増殖阻害剤を併用した線維柱帯切除術を行い,術後視野障害進行をprospectiveに検討した。術後平均24か月(最低12か月)の経過観察において,最近3回の平均眼圧は9.2±3.2mmHgであった(p<0.01)。また,術前におけるMDの経時的変化が−1.48±1.0dB/yearに対して術後+0.13±1.27dB/yearと上昇し(p<0.01),この結果,MDが経時的に有意に低下するNTGにおいて,線維柱帯切除術は,MD悪化防止に有用であることが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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