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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻8号

1996年08月発行

文献概要

臨床報告

大量の網膜色素上皮下出血に併発した網膜色素上皮裂孔の2例

著者: 塚本尚哉1 二宮欣彦2 生野恭司3 瓶井資弘4 田野保雄4

所属機関: 1八尾市立病院眼科 2関西労災病院眼科 3国立大阪病院眼科 4大阪大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1503 - P.1507

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 大量の網膜色素上皮下出血に続発したと考えられる大型の網膜色素上皮裂孔の2例を経験した。併発した網膜下出血に対し,血腫除去術を行い良好な視力を得た。2例とも,併発した大量の網膜下出血のため術前に色素上皮裂孔を確定することは困難であったが,検眼鏡的所見から色素上皮破孔を疑った。発症機序としては,通常の色素上皮剥離に伴うものではなく,脈絡膜新生血管からの出血が色素上皮下で増加し網膜色素上皮に亀裂を生じたと推測された。大量の網膜下出血では,色素上皮裂孔の存在を疑い,特に血腫除去術を行う際には剥離している網膜色素上皮を誤吸引しないよう注意すべきであると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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