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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻8号

1996年08月発行

文献概要

臨床報告

アカントアメーバ角膜炎の1例

著者: 喜多容子1 西澤仁志1 武信順子1 児玉眞知1 西素子1 植村恭子1 西佳代1 西起史1 桑島豊子2 東堤稔3

所属機関: 1西眼科病院 2桑島眼科医院 3財団法人阪大微生物病研究会

ページ範囲:P.1513 - P.1516

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 アカントアメーバ角膜炎の1例を経験した。非含水性ソフトコンタクトレンズを装用している24歳の女性で,主訴は流涙,異物感,充血であった。初診時は角膜に偽樹枝状の上皮びらんがあり,抗ウイルス剤を投与した。病状は一進一退を繰り返し,初診より17日目に白色潰瘍状となり,視力は矯正0.04となった。アカントアメーバによる角膜炎を疑い,病変部の擦過鏡検でアカントアメーバのcyst,栄養型を認めた。コンタクトレンズ保存液からもアメーバが分離培養された。翌日より0.1%フルコナゾールの点眼と静注を開始し,白色混濁は著明に軽減し,3週後に視力は0.5に回復した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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