icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻9号

1996年09月発行

文献概要

臨床報告

Mikulicz症候群を呈したmantle zone lymphomaの1例

著者: 牛山佳子1 南洋一1 松井淑江1 大野新治1 牛山理2

所属機関: 1佐賀医科大学眼科学教室 2佐賀医科大学内科学教室

ページ範囲:P.1571 - P.1574

文献購入ページに移動
 57歳男性が,半年前からの両眼眼瞼下垂を主訴として受診した。その2か月前から発熱と呼吸困難があり,さらに8年前から耳下腺と顎下腺の腫脹があった。両眼瞼の涙腺部と唾液腺部が腫脹し,結膜円蓋部に乳頭様の小胞があり,全身のリンパ節が腫大していた。結膜生検と気管枝鏡による肺生検の病理像は,diffuse medium-sized cell type, intermediate lymphocytic lymphoma subtypeであった。免疫学的表現型は,CD5(+) CD10(−)であり,染色体はt (11;14)であった。これらからmantle zone lymphomaと診断された。副腎皮質ステロイド製剤と複数の抗癌剤の全身投与で,全身状態と眼症状は寛解した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?