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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻9号

1996年09月発行

文献概要

臨床報告

超音波マイクロスコープによる小児ぶどう膜炎の経過観察

著者: 斉藤久美1 大黒浩1 清水美穂1 丸山幾代1 関根伸子1 鈴木純一1 勝島晴美1 中川喬1

所属機関: 1札幌医科大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1615 - P.1618

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 超音波バイオマイクロスコープ(以下UBM)を用いて,炎症の程度を経時的に観察できた9歳女児の前部ぶどう膜炎を報告する。左眼のぶどう膜炎発症2週間後に当科を初診し,豚脂様角膜沈着物,高度な前房炎症,虹彩後癒着と視神経乳頭の充血を認めた。眼底周辺部は透見不能で,UBMを用いて毛様体の肥厚を認めた。ステロイド剤内服により前房の炎症は軽減した。半年後,左眼の併発白内障も進行し,前房炎症が再燃した。UBMで左眼の毛様体の肥厚に伴う水晶体と虹彩の前方移動が認められた。アトロピン点眼とベタメタゾンの結膜下注射により,前房炎症と毛様体肥厚が軽減した。UBMは前部および中間部のぶどう膜炎の経過観察に有用と思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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