臨床眼科51巻1号

1997年01月発行

臨床報告

罹患側上斜筋に萎縮があった片眼の先天性上斜筋麻痺の1例

著者： 馬詰典子¹ 大月洋¹ 長谷部聡¹

所属機関： ¹岡山大学医学部眼科学教室

ページ範囲：P.24 - P.26

　MRIで上斜筋筋腹の左右差がみられた片眼の先天性上斜筋麻痺の1症例を報告した。患者は9歳女児で，正面位で2△外斜位8△左上斜位を示し，9方向向き眼位ではKnapp II型を示した。MRIでは麻痺眼の上斜筋の断面積が健眼に比べ著明に減少していた。他の外眼筋の断面積には左右差がなかった。