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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻1号

1997年01月発行

文献概要

臨床報告

角膜真菌症の検討

著者: 竹林宏1 塩田洋1 内藤毅1 木内康仁1 三村康男1

所属機関: 1徳島大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.33 - P.36

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 過去10年間に経験した角膜真菌症26例26眼について,考えられる発症誘因,臨床所見,真菌の検出,治療方法およびその効果について検討した。26眼中11眼(42%)に外傷の既往があった。臨床所見では,潰瘍が汚く灰白色を呈したものは26眼(100%)であった。直接鏡検・分離培養ともに陽性であったものは25眼中13眼(52%)であり,分離,同定された菌種はFusafium属が最多であった。治療方法はピマリシンを第1選択とし、必要に応じ他の抗真菌薬を併用した。眼球摘出に至ったFusarium solaniが原因の2例を含む4例以外は潰瘍の消失がみられた。Fusarium属は進行が速く,早期診断と早期治療が重要であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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