icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻1号

1997年01月発行

文献概要

臨床報告

増殖糖尿病網膜症に対する硝子体手術での病態による手技の選択と結果

著者: 向野利寛1 大島健司2

所属機関: 1福岡大学筑紫病院限科 2福岡大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.93 - P.98

文献購入ページに移動
 1994年12月までの2年間に硝子体手術を行った増殖糖尿病網膜症71眼につき,眼内病態に基づく手術方法と手術結果を検討した。眼内病態は,網膜症の活動性,後部硝子体剥離の程度,裂孔原性網膜剥離の有無および周辺部増殖膜の有無により判断した。初回手術成功は71眼中64眼(90%)。再手術はすべて水晶体切除を行い、最終的な手術成功は71眼中70眼(98.6%)であった。増殖糖尿病網膜症の手術成績は,周辺部まで硝子体を十分に切除し,増殖膜を取り残さず,術中に網膜を復位させて十分に光凝固を行えば良好であり,術前の眼内病態把握と必要な併用術式の選択が大切である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?