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連載 眼科図譜・361
クロルプロマジン長期内服後の前眼部病変
著者: 高橋雄二1 大久保彰1 大久保好子1 小口和子1 宮入純子1 茨木信博2
所属機関: 1済生会宇都宮病院眼科 2日本医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.1656 - P.1657
文献購入ページに移動フェノチアジン系の向精神薬クロルプロマジンは,長期または大量投与で角膜,水晶体の混濁,網膜,角膜,結膜に色素沈着を起こすことが知られている1)。特に水晶体前嚢に沈着する色素は両眼性に中心部に密度濃く分布し,星形の特徴ある形状をしている。クロルプロマジン服用による前眼部病変については,これまでも報告例が多数あり珍しいものではないが,詳細な報告がないので日常臨床で見過ごされている場合もあると考えられる。今回,1957年から精神分裂病にてクロルプロマジンを服用し続け,水晶体,角膜,結膜に典型的な色素沈着を起こした症例を経験した。
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