icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻10号

1997年10月発行

文献概要

今月の表紙

視神経乳頭出血を示した原田病

著者: 大野重昭1

所属機関: 1横浜市立大学眼科

ページ範囲:P.1658 - P.1658

文献購入ページに移動
 症例は56歳の男性。2週間前から発熱,頭痛,難聴,および両眼の霧視が出現したVogt—小柳—原田病(原出病)の典型例である。髄液検査では375/3mm3と細胞増多を示し,HLA検査ではHLA—DR4,DR53が陽性であった。初診時視力は右0.02(n.c.),左0.01(n.c.)であり,両眼の前房内にはフレア1+,炎症細胞3+がみられた。
 写真は右眼底の後極部である。視神経乳頭は発赤,腫脹し,境界不鮮明であった。そして乳頭および乳頭周囲網膜に放射状に浮腫を伴った線状の出血がみられた。黄斑部には漿液性網膜剥離がみられ,螢光眼底造影検査で螢光色素が貯留した。後極部の網膜下には顆粒状の黄白色斑が多数散在していた。これらの所見は左右ともほぼ同様であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?