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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻10号

1997年10月発行

文献概要

臨床報告

裂孔原性網膜剥離の強膜内陥術後に生ずる黄斑雛嚢形成

著者: 岸本直子1 西村哲哉1 河原澄枝1 今泉正仁1 宇山昌延1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1685 - P.1689

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 最近5年間に当科で強膜内陥術を行った裂孔原性網膜剥離880眼中,37眼(4.2%)に黄斑雛襞が術後に発生した。50歳以上,無水晶体眼,深部弁状裂孔,上側象限の大きい複数裂孔,術前の硝子体出血や脈絡膜剥離,輪状締結術や網膜下液排液実施例、複数の手術,術後の硝子体や網脈絡膜の出血,脈絡膜剥離,新裂孔形成は網膜剥離術後に発生する黄斑雛襞の危険要因であった。黄斑雛襞は網膜剥離術後平均5.5週で発生した。23眼(62%)に網膜上膜切除術を行い,21眼(91%)では視力が改善し,硝子体手術成績は良好であった。網膜剥離術後に黄斑雛襞が発生すると最終視力は不良なので,手術侵襲を少なくして黄斑綴襞発生を防ぐことが重要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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