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特集 オキュラーサーフェスToday Ⅰ 難治性角膜疾患と新しい治療法
角膜上皮疾患の分類と病名の新しい概念
著者: 熊谷直樹1 西田輝夫1
所属機関: 1山口大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.9 - P.12
文献購入ページに移動 角膜は眼球の光学系の重要な役目を果たしており,映像を網膜上に結像させるためには角膜上皮表面,角膜内皮表面が平滑であることが必要であるが,屈折度の大きく異なる空気との接触面である上皮側が光学的にはより重要である。また,角膜上皮は眼球の最表層に位置しており,健常な角膜上皮の存在は病原微生物の感染から眼球を保護し,角膜実質の恒常性を維持するためにも重要である。
細胞生物学や分子生物学の進歩により,角膜上皮疾患の病態が細胞レベル,分子レベルで明らかになってきている。しかしながら,角膜上皮疾患の診断や,治療のためには未だ組織レベルでの観察に頼らざるを得ないのが実状である。病態の理解の進歩と,現実の臨床診療にはギャップがあるが,臨床所見を病態生理と結びつけた理解が重要である。
細胞生物学や分子生物学の進歩により,角膜上皮疾患の病態が細胞レベル,分子レベルで明らかになってきている。しかしながら,角膜上皮疾患の診断や,治療のためには未だ組織レベルでの観察に頼らざるを得ないのが実状である。病態の理解の進歩と,現実の臨床診療にはギャップがあるが,臨床所見を病態生理と結びつけた理解が重要である。
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