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オキュラーサーフェスと私
オキュラーサーフエス:最近の動向
著者: 澤充1
所属機関: 1日本大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.20 - P.20
文献購入ページに移動 オキュラーサーフェスは本書でさまざまな角度で捉えられているが,この概念の歴史は決して古いものではない。当然のことながら,多くのオキュラーサーフェス疾患は以前から存在したがocular surface disorderの概念,知識が乏しくその病態は不明であったし,現在も治療法については良法がないものが多い。
わが国で従来から頻度の高いocular surfacedisorderとしては,瘢痕性トラコーマをあげることができる。しかし私が研修を始めた25年前頃は,瘢痕性トラコーマを外来で経験する機会は少なかった,、これは瘢痕性トラコーマは当時でも高齢者に多く,活動性トラコーマの予後不良の続発症として患者の諦めもあって訴えが弱く,臨床の一隅に押し込められた状態で研究対象から遠い存在になっていたと考えられる。その他のocular surface disordersとしてはStevens-Johnson症候群,Mooren潰瘍,化学火傷が時にみられ,やや頻度の高いものとしてシェーグレン症候群などがあり,これらは全て難治性疾患群とほぼ同義語でくくられていた。
わが国で従来から頻度の高いocular surfacedisorderとしては,瘢痕性トラコーマをあげることができる。しかし私が研修を始めた25年前頃は,瘢痕性トラコーマを外来で経験する機会は少なかった,、これは瘢痕性トラコーマは当時でも高齢者に多く,活動性トラコーマの予後不良の続発症として患者の諦めもあって訴えが弱く,臨床の一隅に押し込められた状態で研究対象から遠い存在になっていたと考えられる。その他のocular surface disordersとしてはStevens-Johnson症候群,Mooren潰瘍,化学火傷が時にみられ,やや頻度の高いものとしてシェーグレン症候群などがあり,これらは全て難治性疾患群とほぼ同義語でくくられていた。
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