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特集 オキュラーサーフェスToday Ⅳ 角膜移植
Deep lamellar keratoplasty
著者: 杉田潤太郎1
所属機関: 1眼科杉田病院
ページ範囲:P.156 - P.160
文献購入ページに移動 表層角膜移植は現在も広く用いられる手法であるが,主に治療的な角膜移植として位置付けられている。これは表層角膜移植後の視力回復が,多くの場合不良であることによる。視力不良の原因は,レシピエントの残った実質とドナーとの接合部に形成される瘢痕のためと考えられてきた。この場合の表層角膜移植とは,病的角膜の1/2から3/4の厚みの移植であった。そこで,角膜実質をより深くまで切除する深部表層角膜移植が試みられたが,安定して良好な視力が得られるには至らなかった。
1986年冨田ら1)の報告によると,病的実質をすべて除去しデスメ膜のみにする深層角膜移植(deep lamellar keratoplasty:DLK)を17眼に行い,かなり良好な術後視力を得たとある。Archila2)やChauら3)は,角膜実質に空気を注入して深層実質切除を行うDLKについて報告しているが,術中に意図的にデスメ膜のみにするまでには至っていなかった。
1986年冨田ら1)の報告によると,病的実質をすべて除去しデスメ膜のみにする深層角膜移植(deep lamellar keratoplasty:DLK)を17眼に行い,かなり良好な術後視力を得たとある。Archila2)やChauら3)は,角膜実質に空気を注入して深層実質切除を行うDLKについて報告しているが,術中に意図的にデスメ膜のみにするまでには至っていなかった。
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