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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻12号

1997年11月発行

臨床報告

傍矢状縫合髄膜腫術後に生じた一致性四分の一同名半盲の1例

著者: 橋本雅人1 大塚賢二1

所属機関: 1札幌医科大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1795 - P.1797

文献概要

 42歳の白人女性が6年前に上矢状洞閉塞を伴う上矢状近傍腫瘍と診断され,腫瘍摘出を受けた。病理学的には髄膜腫であった。今回腫瘍が再発し,腫瘍の亜摘出術を受けた。術翌日から右下方の視朦を自覚した。視野検査で,両眼とも水平子午線に沿った境界が明瞭な黄斑分割型の一致性右下四分の一同名半盲が検出された。術後の造影MRI検査で,左後頭の頭頂葉に残存腫瘍があり,周囲の脳実質は手術侵襲による浮腫のために不鮮明であった。一次視覚領である鳥距裂上唇部に異常所見はなかった。本症例は,一次視覚領域を含まない後頭葉病変でも水平子午線に沿った一致性四分の一同名半盲が起こることを示している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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