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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻12号

1997年11月発行

臨床報告

日本人の特発性黄斑円孔の臨床像 3.他眼の予後

著者: 高橋智恵1 秋葉純1 清水亜紀1 高橋淳一1 石子智士1 引地泰一1 吉田晃敏1

所属機関: 1旭川医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1831 - P.1833

文献概要

 6か月以上経過を観察することができた片眼性特発性黄斑円孔59例の他眼の予後をretrospectiveに検討した。初診時,Gass分類のステージ1-A病変が3眼(5%〉,ステージ1-B病変が4眼(7%)にみられた。また,15眼(25%)で後部硝子体は剥離していた。平均22か月の経過観察期間中,6眼(10%)に全層黄斑円孔が形成された。初診時,黄斑異常のなかった52眼中1眼(2%),1-A病変の3眼中2眼(67%),1-B病変の4眼中3眼(75%)で円孔が生じた。しかし,後部硝子体剥離のあった症例では円孔は形成されなかった。以上から,特発性黄斑円孔の他眼にステージ1病変があり,硝子体が剥離していない症例は円孔が形成される危険性が高く,注意深い経過観察が必要と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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