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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻12号

1997年11月発行

文献概要

臨床報告

視力良好眼に対するトラベクレクトミー術後の視力

著者: 溝口尚則1 松村美代1 門脇弘之1 黒田真一郎1 寺内博夫1 永田誠1

所属機関: 1永田眼科

ページ範囲:P.1851 - P.1854

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 術前視力良好例に対して,マイトマイシンCを併用したトラベクレクトミー術後の視力経過について報告した。術後6か月以上経過観察できた70眼について検討した。視力低下とは,術前と比較し3段階以上の低下とした。開放隅角緑内障37眼,正常眼圧緑内障16眼,続発緑内障17眼であった。平均年齢は59.9歳,平均観察期間は21.9か月であり,術後各時点での視力低下率は12%,25%,7%,39%(3か月,12か月,24か月,36か月)であった。術後眼圧が9mmHg以下の低眼圧の症例でも,術後10mmHg以上の正常眼圧の症例でも視力低下の頻度はほぼ同様であった。術前視理予と視力低下については相関はなかった。また,視力低下はすべての病型で等しく起こった。トラベクレクトミー術後は視力が低下する症例が多く,手術適応を決める上では十分このことを考慮しなければならない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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