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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻13号

1997年12月発行

臨床報告

視力零から回復した鼻性視神経症の1例

著者: 齊藤栄子1 藤本尚也1 安達恵美子1 永田博史2

所属機関: 1千葉大学医学部眼科学教室 2千葉大学医学部耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.1905 - P.1908

文献概要

 鼻性視神経症は,しばしば急激な視力低下をきたし,ときに光覚(−)に至る。筆者らも初診時すでに光覚(−)となっていた1例を経験したので報告する。症例は70歳女性。過去に2回にわたる副鼻腔の手術歴を有し,突然の右眼の視力低下を主訴に受診。初診時右眼光覚はなく,頭部X線CTにて副鼻腔に陰影がみられた。副鼻腔嚢腫による鼻性視神経症と考え,同日,当院耳鼻咽喉科にて排膿を施行した。翌日視力は0.6という劇的な改善を呈した。本疾患に関して早期診断,処置が重要なことは以前から指摘されている。今回の症例では,早期排膿により光覚(−)からでも回復がありうることが示された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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