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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻2号

1997年02月発行

文献概要

臨床報告

デキサメタゾンとジクロフェナック点眼の白内障術後の抗炎症療法

著者: 篠田啓1 山田昌和1 永本敏之1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.141 - P.145

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 超音波水晶体乳化吸引術・後房レンズ挿入術における術後の抗炎症療法として,デカドロン®点眼(A群),ジクロード®点眼(B群),テカドロン®およびジクロード®点眼(C群)を行い,これら3群の術後炎症と角膜上皮障害を,レーザーフレアセルメトリーと角膜上皮スペキユラーマイクロスコピーを用いて検討した。その結果,術後フレアはA群とB群はほぼ同様で,C群が最も低かった。角膜上皮の平均細胞面積はA群で術前術後に変化なく,B群,C群で術後に増大したが,3か月目には回復した。角膜上皮スコアは3群とも2週目に増大し,A群で最も低かった。ジクロード®の術後炎症抑制効果はデカドロン®とほぼ同程度であり,両者を併用した場合にはより強い抑制効果が得られた。ジクロード®による角膜上皮障害は軽度であり可逆性であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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