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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻2号

1997年02月発行

文献概要

臨床報告

白内障がある糖尿病眼のレーザー干渉縞視力と術後視力

著者: 加藤聡1 田中義和1 神前賢一1 茂木豊1 船津英陽1 北野滋彦1 堀貞夫1

所属機関: 1東京女子医科大学糖尿病センター眼科

ページ範囲:P.185 - P.189

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 糖尿病眼の白内障術前のレーザー干渉縞視力(laser interference fringe visual acuity:LVA)の信頼性について検討した。糖尿病患者107例130眼を対象とし,術前のLVAと術後最高視力を比較した。LVAの測定可能な120眼中,その差が1段階以内は58眼(48%),LVAが2段階以上良好は39眼(33%),逆に2段階以上不良は23眼(19%)であった。その原因は良好群では後嚢下白内障が,不良群では糖尿病黄斑症が最多であった。中間透光体に混濁のない糖尿病黄斑症例23例30眼に対して,LVAと矯正視力の比較を行った。全例でLVAが矯正視力より有意に良好であった(p<0.01)。以上のLVAの特徴を考慮し,糖尿病眼の白内障術前のインフォームドコンセントを得る必要性が示された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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