文献詳細
特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(1)
学会原著
文献概要
(25C1-5) 眼球運動障害を伴った難治性再発翼状片および偽翼状片に対する表層角膜移植術の有効性について報告した。表層角膜移植術を行った11眼(移植群)と角膜移植術を行わなかった7眼(非移植群)につき,翼状片の再発率と術前後の眼位・眼球運動につき比較検討した。その結果,翼状片の再発率は移植群で11眼中3眼(27.3%),非移植群は7眼中6眼(85.7%)であった。眼位・眼球運動は移植群で全例改善したが,非移植群では眼位の改善は1例のみで,眼球運勤は全例不変または増悪した。移植群の治療成績が良好であった理由として,角膜移植片による,翼状片再発防止のためのバリア効果と翼状片切除後の組織充填効果が考えられた。
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