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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻3号

1997年03月発行

文献概要

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

糖尿病網膜症と尿中微量アルブミン—神経伝導速度,心電図R-R間隔変動,大動脈脈波速度との関連において

著者: 山田利津子14 中西実1 上野聰樹1 水野究紀2 石井明治3 山田誠一4

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学眼科学教室 2聖マリアンナ医科大学第3内科学教室 3聖マリアンナ医科大学産婦人科学教室 4東京医科歯科大学医動物学教室

ページ範囲:P.283 - P.286

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(25C2-13) 109例のインスリン非依存性糖尿病患老を対象として,尿中微量アルブミンを酵素抗体法を用いて測定し,アルブミン指数を算出して,腎症進行の指標とした。正中,尺骨運勤・知覚神経伝導速度(MNCV・SNCV),心電図R-R間隔平均値と変動係数CVR-Rを測定して末梢神経・自律神経障害の指標とし,大動脈脈波速度(PWV)を測定して動脈硬化の指標とし,網膜症進行との関連を検討した。網膜症コード値は尿中アルブミン(p<0.023),アルブミン指数(p<0.0001),PWV (p<0.0190)と有意な正の相関を示し,正中SNCV (p<0.0298)と有意な負の相関を示した。網膜症は腎症,神経症進行に伴って進行するが,同時に動脈硬化性変化も早期から進行する可能性が考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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