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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻3号

1997年03月発行

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(1)

学会原著

原田病毛様体の超音波生体顕微鏡による病態

著者: 丸山泰弘1 結城尚1 木村保孝1 岸章治1

所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.287 - P.291

文献概要

(25C2-23) 原田病症例9例18眼で,初診時と治療開始3日,網膜剥離消失時に超音波生体顕微鏡(UBM)を用いて毛様体の断層像を検索した。初診時には,11眼(61%)に毛様体剥離があった。10眼は全周性の毛様体剥離であった。毛様体剥離の幅は症例によって異なり,強膜厚の20%から250%の範囲にあった。毛様体剥離はデキサメタゾンの点滴治療3日目には,ほぼ消失していた。浅前房化が6眼,高度の近視化が2眼にあった。これら8眼では,毛様体剥離が高度であった。毛様体剥離は,高度な虹彩炎を合併した2例4眼で発症せず,眼底の網膜剥離の範囲が広い症例で強い傾向があった。原田病では毛様体剥離が高率に併発し,これが浅前房化と近視化の原因になると結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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