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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻3号

1997年03月発行

文献概要

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

網膜色素変性患者の前房レーザーフレア値

著者: 加藤勝1 小林利恵1 上野眞1 渡邉郁緒1

所属機関: 1浜松医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.299 - P.303

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(25E-8) 定型網膜色素変性36例70眼の前房フレア値を,レーザーフレアセルメーターを用いて測定した。網膜色素変性眼の前房フレア値(9.7±4.4photon counts/ms,平均±標準偏差)は正常対照(4.5±0.9)に比べて有意に高値であった。螢光眼底造影で後極部に螢光漏出がみられた26眼のフレア値(11.9±4.1)は,螢光漏出のみられなかった28眼(7.7±2.7)に比べて有意に高値であった。また,螢光眼底造影上嚢胞様黄斑浮腫(CME)がみられた5眼のフレア値は著しく高値であり,前房フレア値上昇と血液網膜柵障害との関連が示された。レーザーフレア測定は,本症において,CME発生につながりうる血液網膜柵障害の程度を推測するために有用であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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