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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻3号

1997年03月発行

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(1)

学会原著

レニン依存性高血圧症を合併したCharcot-Marie-Tooth症候群の1例のpattern VEP所見

著者: 山崎厚志1 柿丸晶子1 佐々木勇二1 浜本順次1 長田正夫1 玉井嗣彦1 三木統夫2 佐々木佳裕3

所属機関: 1鳥取大学医学部眼科学教室 2鳥取県立厚生病院眼科 3鳥取大学医学部小児科学教室

ページ範囲:P.325 - P.328

文献概要

(26C2-5) レニン依存性高血圧症を併発したCharcot-Marie-Tooth症候群の診断を受けた11歳女児が,左眼の突然の視力低下で当科を受診した。視力は右1.5,左0.05(n.c.),左眼swinging flashlight test陽性。頭部CT,眼底ともに著変はなかつた。Pattern VEPは,左眼刺激,右眼遮蔽下の誘導波形で,特に反応の低下とP100頂点潜時の延長が著明であった。左眼球後視神経炎の診断下に副腎皮質ステロイドパルス療法を行い,視力は0.9(1.0)に回復したが,pattern VEP所見には改善の傾向はみられなかった。さらに後日,右片麻痺を生じ,頭部CTにて左後頭葉の脳梗塞所見を認め,右側同名半盲を生じた。これより,本症候群における球後視神経炎ならびに随伴する頭蓋内障害の予測にpattern VEPは有用と思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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