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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻3号

1997年03月発行

文献概要

臨床報告

沿血管裂孔網膜剥離の特徴

著者: 清水由花1 伊野田繁1 清水昊幸1

所属機関: 1自治医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.399 - P.404

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 沿血管裂孔網膜剥離についてその頻度と特徴を調べた。過去24か月間に当科で手術を行った裂孔原性網膜剥離308例317眼中,沿血管裂孔は24例24眼(7.6%)を占め,年齢は46〜82(64.7±9.4)歳,男女比は10:14であった。裂孔の位置は上方に多く(70.8%),大きさは1/3〜3(平均0.74)乳頭径であった。裂孔の成因は網膜硝子体癒着と後部硝子体剥離で,正視から中等度近視で周辺部から中間部に裂孔を形成するものと,強度近視を伴い後極部に裂孔を形成するものの2型に分けられた。治療には裂孔の閉鎖とともに硝子体の牽引の除去が必要であり,周辺部裂孔には強膜バックリング,やや深部の裂孔には子午線プロンベ縫着術,深部裂孔には硝子体手術が有効であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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