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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻4号

1997年04月発行

文献概要

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

ステロイド白内障発症要因の検討

著者: 小川月彦1 貝田智子2 雨宮次生1

所属機関: 1長崎大学医学部眼科学教室 2健康保険諌早総合病院眼科

ページ範囲:P.489 - P.492

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(24E-5) 長崎大学医学部附属病院の他科で副腎皮質ステロイド薬(ステロイド)の全身投与を受け,その副作用の精査目的で眼科を紹介された44例88眼の白内障発症要因の検討を行った。白内障発症例と非発症例を比較すると,年間平均投与量は白内障発症例が有意に多かった。腎移植例と若年例では,より少ない総投与量,短い投与期間で発症した。全身合併疾患はステロイドの副作用によるものが高率で,ステロイド白内障発症群にステロイドによる全身合併症も多くみられた。ステロイド白内障の予防には,期間あたりのステロイド投与量に注意する必要があると考えられた。ステロイド白内障が生じた症例では,他の全身合併症の発症に,より一層注意が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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