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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻4号

1997年04月発行

文献概要

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

難治性と思われた糖尿病網膜症に対する硝子体手術例の検討

著者: 陰山俊之1 畑徳昌1 岩淵薫子1 矢田清身1

所属機関: 1沼津市立病院眼科

ページ範囲:P.504 - P.506

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(展示225) 難治性と思われた増殖糖尿病網膜症40眼に硝子体手術を行い,視力予後に関係する要因を検討した。術後視力が向上あるいは不変であった症例は24眼(60%),悪化した症例は16眼(40%)であった。術前の網膜剥離の有無,光凝固の有無,術中網膜裂孔の有無,術中大出血の有無は,視力予後には影響しなかった。術翌日からの硝子体出血は有意に視力予後に悪影響を与えた(p<0.05)。術終了時の大量の凝血塊残存も視力予後を悪化させる傾向にあった(p<0.1)。重症糖尿病網膜症の手術では,眼内に大量の凝血塊を残さないことと,術中の止血を十分に行うことが重要であると結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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