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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻4号

1997年04月発行

文献概要

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

乱視矯正角膜切開術後に角膜潰瘍を発症した1例

著者: 崔江1 小早川信一郎1 杤久保哲男2 河本道次2

所属機関: 1大森赤十字病院眼科 2東邦大学医学部第一眼科学教室

ページ範囲:P.535 - P.538

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(25D-14) 現在77歳の男性が5年前に左眼の嚢外白内障摘出術を受けた。その3年後に眼内レンズの二次挿入術が行われ,さらに6か月後に乱視矯正角膜切開術が行われた。その2週後に視力障害を自覚して受診した。患者は10年前から糖尿病の加療中であり,コントロール不良であった。糖尿病網膜症はなかった。診察時には角膜潰瘍があり,前房蓄膿を伴っていた。抗生物資の全身と局所投与により,2週後に角膜所見は改善した。経過中.潰瘍部の擦過培養でメチシリン耐性黄色ブドウ球菌が検出され,これによる細菌性角膜潰瘍と診断された。乱視矯正角膜切開術により術後の角膜感染が起こりうることを示す症例として注目される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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