文献詳細
特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(2)
学会原著
文献概要
(展示207) 黄斑円孔に対して硝子体手術を施行した38例42眼について手術成績を検討した。症例はGass分類でstage 2が7眼,stage 3が27眼,stage 4が8眼であった。術式は後部硝子体剥離作成後,後部硝子体膜および網膜上膜を除去し,エアーまたはガスタンポナーデを行った。再手術例など難治症例には黄斑円孔底の色素上皮の擦過除去を併用した。初回手術で42眼中30眼(71%)に黄斑円孔の閉鎖消失が得られ,再手術で6眼中4眼に閉鎖消失が得られ,最終成功率は81%であった。初回手術でガスタンポナーデを用いた群は20眼中18眼(90%)に閉鎖消失が得られ,エアータンポナーデに比べ有意に良好な成績であった。さらに術後合併症では,核白内障の進行を考慮すべきであった。
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