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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻4号

1997年04月発行

文献概要

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

チタンサファイアレーザーによる黄斑障害の1例

著者: 高桑英夫1 近藤峰生1 高良俊武1 伊藤逸穀1 寺崎浩子1 三宅養三1 粟屋忍1 後藤修2

所属機関: 1名古屋大学医学部眼科学教室 2市立岡崎病院眼科

ページ範囲:P.697 - P.700

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(26C2-13) 31歳の研究書で,チタンサファイアレーザーを左眼に受傷し,直後から視力低下と中心暗点を自覚した。受傷から1週間後の矯正視力は0.4であった。眼底検査と走査レーザー検眼鏡による眼底観察の結果,左眼の中心窩の網膜深層に約1/6乳頭径の白色凝固斑が確認された。螢光眼底造影検査では,凝固斑の中心部に点状の過螢光領域と、その周囲に円形の低螢光領域がみられた。直径4度のスポット光を用いて記録した受傷眼の黄斑部局所網膜電図の振幅は僚眼の約80%であった。工業用あるいは医療用のレーザー使用の増加に伴ってレーザーによる事故は増えており,レーザー使用時の保護メガネの装用が重要であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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