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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻4号

1997年04月発行

文献概要

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

特発性頸動脈海綿静脈洞瘻による網膜中心静脈閉塞症の臨床像

著者: 下田眞理子1 景山景子1 雑賀壽和1 大原國俊1

所属機関: 1日本医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.705 - P.708

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(展示240) 特発性頸動脈海綿静脈洞瘻(carotid cavernous fistula:CCF)に続発した網膜中心静脈閉塞症(central retinal vein occ正usion:CRVO)3例を経験した。82歳女性例では,CRVOによる硝子体網膜出血が生じたが,自然吸収した。67歳女性例では,進行性の軽いCRVOがあり,CCFに塞栓術を行ったのち増悪し,最終視力が0.06になった。58歳女性例では,塞栓術ののち軽症のCRVOが発症したが自然寛解した。以上の所見から,CCFに続発するCRVOは,網膜中心静脈の血栓形成によるらしいこと,そしてCCFに対する塞栓術がCRVOを誘発または悪化させることがあることを示している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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