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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻4号

1997年04月発行

特集 第50回日本臨床眼科学会講演集(2)

学会原著

水晶体嚢内摘出後に網膜剥離を繰り返した1例

著者: 前谷悟1 岸浩子2 前谷満壽3 中井義秀4

所属機関: 1大阪医科大学眼科学教室 2広島三菱病院眼科 3前谷眼科 4東海眼科

ページ範囲:P.717 - P.720

文献概要

(展示214) 48歳男性の右眼に白内障の嚢内摘出術が行われた。術後広範囲の網膜格子状変性が発見され,手術の7か月後にその部に円孔による網膜剥離が生じた。強膜の部分内陥術とジアテルミー凝固を行い,剥離のない格子状変性には光凝固を行った。光凝固で処理された部位から,以後6年の間に網膜剥離が3回生じた。最終的に冷凍凝固と強膜輪状締結術で治癒し,矯正視力0.9が得られた。嚢内摘出で硝子体脱出がなく,前部硝子体膜が残ったことが,網膜剥離の頻回再発にかかわらず,良好な視力が残存した理由と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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