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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科51巻4号

1997年04月発行

臨床報告

アクリルレンズに発生する輝点

著者: 宮田章1 鈴木克則1 朴智華1 紀平弥生1 荒巻敏夫1 安藤幹彦1 鈴木由佳理1 木崎宏史1

所属機関: 1昭和大学藤が丘病院眼科

ページ範囲:P.729 - P.732

文献概要

 アクリルレンズの眼内挿入術後にレンズ内に発生するglistening particle (輝点)の発生程度およびその頻度,発生時期,視機能への影響を調査した。視機能への影響は,視力,グレア,コントラストを指標にした。また,実験的に,レンズを37℃の温水につける浸水実験を行い,輝点の発生を試みた。術後経過では,調査を行った115眼のうち,輝点(直径10μm)が見られたのは45眼(39%)であったが,術後期間別にみると,術後1か月目までに輝点が発生した症例はなく,術後6か月目以後の症例の約50%に発生がみられた。輝点の視機能への影響はなかった。浸水実験では,温水に温度変化を与えたところ,多数のmicrovacuoles (直径20μm)が発生した。このmicrovacuolesが発生しているレンズを乾燥させたところ,microvacuolesは消失した。Microvacuoiesは水泡であり,材質の変性ではないと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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